導入事例

Case study八王子市高齢者在宅サービスセンター長房

CAREKARTE 導入時期
2012年3月
システム構成
パソコン:7台
モバイル:3台
システム検討における記録方法やシステム化へのこだわり・方針

『パソコン』という機械の前に座って、キーボードで入力をしなければならない記録業務が誰でも出来るわけではなく、 普段ほとんど触れたことのない人など様々な世代の職員がいる職場において、抵抗がない形での記録入力ができたらいいなと思っていました。

いくら優れたシステムでも、職員が使いやすくなければ「パソコンは苦手なの。やっぱ手書きが良かったね。」なんて言い出しかねないですので、 まずは職員が使いこなせるのかを重視しました。

システム導入までの運用体制

エクセル等で作成した記録帳票は、各セクションで大小合わせて27種類あり、そのうち手書きが18種類ありました。

「バイタルサイン」、「食事」、「入浴」の記録に関しては3度同じ内容で手書きしなければならない状態でした。(大元のシート→連絡帳→個人ケース)

請求は法人内で統一した他社ソフトを開設時より使用していました。実績・加算等は記録のシートを見ながら入力していました。

システム導入検討当時のお困りごとや課題

利用者様の重度化や個別ケアへのニーズが高まり、記録担当以外の職員数では見守り不足により利用者様に事故の危険性が出ていました。

記録担当は業務を後回しにして利用者対応に追われ、そのため記録は時間外となることもしばしばでした。

更に平成24年度の報酬改定で、サービス提供時間が増えた際には、利用者様帰宅後の記録時間が無くなることが目に見えていました。

また、同じ記録を転記作業することで効率が良くありませんでした。その分、時間を作り人手が必要でした。

ちょうじゅ(現ケアカルテ)を知ったきっかけ

数年前よりDMをいたただいており、画期的なモバイル端末での記録方法に興味をもっておりました。

導入を決定した理由

カタログの取り寄せや、営業の方が来所し説明していただく等、計3~4社で比較検討しました。

富士データシステムさんに決定した理由は、確かに他社よりコストは高いですが、 職員の年齢層がバラバラな職場においてパソコンでの記録入力に抵抗がない「タップするだけのiPad」で記録が出来ることや、iPadで撮った写真が 記録や連絡ノートに反映できることが主な決定理由です。

次いで記録帳票や計画書がカスタマイズできることですね。せっかく導入したシステムの記録や帳票が「ウチのセンターでは使いにくい」、 「これ以上書式を変えられない」とあってはダメだと思いました。

でもやはり大きいのは、法人やセンター長のシステム化への理解だと思います。

当時の現状・問題点・導入後の効果予想などの説明を重ね、 多少コストがかかっても使えるシステムを導入したい現場の意見を尊重していただいたからこそ決定できたのだと思います。

導入後の主な利用体制(業務の流れ)

脱衣室に常備したiPad。ケースは防水用を使用し水滴から端末を保護 ▶︎


プログラムの開始時間と終了時間、バイタルサイン、入浴、各機能訓練、看護師による処置および服薬チェック、趣味活動、食事、通所介護計画書の実施状況、 その他特記事項など、ほとんどの記録は端末のiPadを使って、「後で」ではなく流れの中で入力していきます。

一般型フロアに1台、認知症対応型フロアに1台、そして脱衣室(入浴)に1台、それぞれ常備しております。

iPadで入力した記録は、その日の責任番職員のデスクにあるパソコンに送られ、その職員が内容に漏れがないかチェックします。

その日の特記事項は印刷し、ファイル化して全職員に周知しています。

利用するスタッフの評価

まずはiPadでの記録入力のやり易さでしょうか。認知症対応型フロアでは、動きがある利用者様が多い中でiPadのモバイル性が重宝されています。

また、連絡帳の作成では時間との闘いから解放され、今まで同じ記録を何度も手書きしていた手間が省け、大幅な記録時間の短縮により気持ち的にも余裕が生まれました。

相談員がケアマネジャーさんより利用者様についての問い合わせがあった際や、通所介護計画書の見直し時に、過去の記録が時系列で簡単に検索ができることで、 調べる時間の手間もなくなりました。

事務員による請求業務は当日の実績や加算がすでに記録されているので、チェックは必要ですが業務時間の短縮になりました。

施設全体としての効果

限られた職員数の中、直接ケアに関われる職員が増えました。

また、報酬改定の影響でサービスの提供終了→利用者様の送迎→職員退勤時間、 と余裕が無くなりましたが、時間内で殆どの記録を終えることができるようになりました。

更には増え続ける記録用紙のコストダウン、および保存スペースの削減もできました。

連絡帳に添付できるデイでのご様子写真はご家族はもちろん、訪問診療の医師やケアマネジャーさんが見て、 言葉では伝えられない利用者様の表情がデイ利用への安心に繋がっている等のお言葉を頂き、好評のようです。

カスタマイズ機能では、通所介護計画書をはじめ、紙媒体だった頃の必要な情報を記録シートや帳票にしっかり落とし込めるよう、 また打ち込み易く作ることができるので、導入後も「新しいけど違和感がないパソコン上の記録用紙」の感覚で、スムーズに業務は流れています。

制度改正などで「こういう部分の記録が必要になった」や、現場から「この内容が記録されればいいんだけど…」との声が上がった時には『どれがその記録に合う帳票か?』より、 『だったら妥協のない専用のものを作ってしまえ!』ができる機能だと思います。

”職員の記録のやり易さ”を念頭に置き、現在30種類の記録や帳票をカスタマイズ、または作成しました。

◀︎ 新しくなった絆ノート(連絡ノート)は、センターのパンフレットでも紹介されています。

ちょうじゅ(現ケアカルテ)でご不満な点、改善してほしい点、現在の課題

相談員によるケアマネジャーへの実績報告書へ、せっかくiPadで撮った画像(利用者様の表情等)を記録から引用できないので、できるようになれば便利かと思います。

各計画書の更新期限チェック機能はあるのですが、自動的に警告を表示する機能があれば助かります。

また、請求書や利用予定管理で当センターの細かい要望に対応しきれていない部分もありますので、今後のバージョンアップに期待しております。

今後に期待すること、導入システム・サポート体制などへのご意見

ちょうじゅ(現ケアカルテ)の操作が分からなくなった時やカスタマイズの相談の際、パソコンの遠隔操作によるサポート対応が非常にありがたいです。

パソコンの素人でも解りやすい説明を、今後もよろしくお願いいたします。

施設情報

医療法人社団光生会
八王子市高齢者在宅サービスセンター長房

通所介護/認知症対応型通所介護

〒193-0824 東京都 八王子市 長房町588番地長房アパート西22号棟1階

http://www.hachiouji-kaigo.com/

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