自由に自分らしい生き方を選択
介護保険制度の多くのサービス提供事業所がある社会福祉法人新生会の中に、制度に縛られることなく、目的意識を持って自らの意思で選択して滞在できる介護施設があってもよいのでは、という価値観の下、2007年9月シティタワー・アンキーノは生まれました。
JR岐阜駅前にそびえるシティタワー43の3Fで、1泊2日からホテル感覚で利用できます。
ホテル感覚で利用
ホテルに滞在するように、着替えと薬を持ってくるだけでケア・サービスを受けられます。
おひとりおひとりの希望を叶えられるよう医療・福祉の専門家集団がサポートします。
【シティタワー・アンキーノを利用する方のさまざまな想い】
・退院後、「自宅でひとり暮らしできるようにしたい」「次に入る施設で生活できるようにしたい」
・最期は、「ここで思い通りに過ごしたい」
・ショートステイ利用「時々ここで自由に、お酒や食事を好きなように楽しみたい」
・特養から外泊「ここで家族や親戚等にゆっくり会って食事をしたい」
・河川の増水など災害時の不安「より安全なここに泊まりたい」
・発熱等で体調が悪い時「入院するほどでもないが、安定するまでここに泊まりたい」など
「やりたい」を「できる」にツナげるアセスメントケア
障がいが残っている状態で退院した場合や在宅生活に自信がなくなり、不安を感じた場合に、医療福祉のプロが在宅復帰を支援する短期滞在型ケアサービスを提供します。
【在宅で普通に生活できるようにアセスメント】
理学療法士、作業療法士などの専門職と連携しながら自立支援に向けた個別リハビリ・ケアを提供します。
・食事ケアは、言語聴覚士が咀嚼、嚥下機能を観察しながら、状態を的確に判断して徐々に食事形態の向上をはかり、飲料のとろみ量やムース食→普通食への切り替えや口腔ケアの方法などを介助者に連絡
・福祉用具は在宅生活のさまざまな場面を想定し、動線や使いやすさ、動きやすさなどを考慮して何パターンも機器を利用して、適したものを一緒に選ぶ
・在宅でヘルパーに入ってもらう場合、どの場面で、時間帯はいつ、提供時間はどの程度が効果的かなど様々な角度から検討
ひとつずつ不安を解消して、ひとり・ひとりのやりたいことの実現に向けてサポートします。
全人的苦痛(トータルペイン)の緩和ケアの
実践 ~ ターミナルケア
ガン末期利用者のケース
「やりたいことをする時間がない」という想いを傾聴し、気になっていること・やりたいことをリスト化することを最初に行いました。在宅ケアチームからの継続ケアを実現しながら、全人的苦痛の中で特にスピリチュアルペインに焦点をあて、緩和ケアを実施しました。
【シティタワー・アンキーノでやりたいことを叶える】
・リストは、ケアマネージャーや医師と共有し、体調のよい時を選んで行えるよう準備
・自宅に帰れるよう、体調の安定する時間を予測、ヘルパーや介護タクシーを調整
・診療所医師の管理の下、痛みのコントロールをしながら、「やりたい事」を全て完結
想いに寄り添い、ケアの質を維持、創意工夫したサービスには、アンキーノの枠にとどまらず、多職種連携というチームケアが大きな力になりました。
CAREKARTEのオーダリングシステムなしではアンキーノのクオリティは保てない
利用者の出入りがあり、8人8様の個別対応をするため、オーダリングシステムの「指示出し」は欠かせない機能になっています。
・スタッフへの申し送りは指示のワークシートを見ながら実施
・急に勤務に入る場合にも、ワークシートを確認して、対応
・利用ごとに指示の見直しを実施
15年という節目を前にして
【14年経過して思うところ】
ホテルのような環境を演出するため、家具や照明にもこだわりがあります。メンテナンスは時間もお金もかかりますが、そういう付加価値があるからこそ目的意識を持った方が利用しリピーターも増え、14年が経ちました。
一貫して、まず利用者が本当にやりたいことを見極めています。その上で、多職種のチーム力で、アセスメントを行い、利用者の自己実現に向けて支援しています。これが何より、アンキーノがこだわり続けていることです。
【今後について】
CAREKARTE移行プロジェクトがあります。
この機会をチャンスとしてとらえ、全6部門で帳票を統一、また事業類型ごと記録しやすくしたいです。新しいことは難しいけれど投資も必要と考えています。
また、姉妹施設との定期的な交流やデンマーク・オランダ・オーストラリア等の海外研修で培ったものを活かしながら、より高いクオリティを目指していきます。