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Case Study Vol.06

ケアカルテ活用/運用事例

介護ICT化で魅力的な職場づくり!
〜記録による負担を減らし、職員の定着率向上へ~

社会福祉法人 恩賜財団愛知県同胞援護会 特別養護老人ホーム 春緑苑

愛知県内において介護のみならず障がいや保育などの複数のサービスを展開している愛知県同胞援護会さま。介護ICTに対しても先進的に取り組まれており、ケアカルテはもちろん、アイホン株式会社のナースコール『Vi-nurse(ビーナース)』やパラマウントベッド株式会社の『見守り支援システム』など、さまざまなICT機器を積極的に導入・連携させ業務効率化を図っているとのこと。その効果や活用事例について特別養護老人ホーム春緑苑 介護課長の荻田さんと、若手職員(入職2年目)の森さんにお話を伺いました。

 

お話を伺った介護課長 荻田さん(左)と森さん(右)

お話を伺った介護課長 荻田さん(左)と森さん(右)

ICT導入で記録にかけていた時間は、利用者さんをケアする時間へ

ー ケアカルテとビーナースをはじめとしたICT機器を連携した経緯を教えてください。

荻田さん)
現場の効率化と魅力ある職場づくりの一環として、2017年度から法人全体でICTの導入に着手しました。
いろいろなシステムを検討しましたが、導入前に見学した施設でケアカルテやナースコール、見守り支援システムを連携しておりその導入効果を実感しました。見学後は当法人でも積極的にICTを導入していく方針となり、ケアカルテ以外の機器も連携させることを前提に導入を決めました。

 

ー ケアカルテとナースコールや見守り支援システムが連携するメリットはなんですか?

荻田さん)
ビーナースや見守り支援システムからの通知だけでなく、記録の入力もスマートフォン1台で一元管理できるので業務効率化につながっています。昔はコールの通知やユニット間の連絡はPHS、記録入力するときは、ケアの直後にその場で急いで書いたメモをもとに、ステーションで思い出しながら記録用紙に写していました。申し送りノートや介護日誌等は同じ内容を何度も書く必要があり、当時は記録で残業することも多かったです。
ケアカルテとビーナースを連携させてからは、ビーナースからの通知をスマートフォンで受け、訪室して利用者さんをケア、その場でケアカルテに記録入力ができるため、以前のようにあとでメモを見ながらまとめて記録を書いたり、記録のために残業することがなくなりました。

森さん)
これまで記録にかけていた時間が利用者さんをケアする時間に変えられたことは非常に大きなメリットですね。コール履歴やケア内容はケアカルテで一元管理ができて、自動的に一覧やグラフにもなります。ケア内容の分析や改善にも非常に効果的です。

 

一元管理された記録はiPadで職員同士の情報共有が行えます

 

ICT機器連携で多方面のケアの改善へ

ー ICT機器連携によって利用者さんへのケアが変わった具体的な事例があれば教えてください。

荻田さん)
ショートの利用者さんに利用3日~4日目の夜中になるとコールを押す回数が増える方がいました。
ケアカルテでその期間の記録を確認すると、便秘気味で排便されていないことが原因で寝付けずにコールが多くなっていることが分かりました。そこで、スタッフ同士で情報共有をしながら、適切な水分量を摂取していただくためにさまざまな面からのケア改善を行いました。下剤だと水様便になり腸内環境も悪くなるので、できるだけ薬には頼らず、お茶やオレンジジュースなど利用者さんの好みに合わせた飲み物を提供したり、日中の活動量を増やして便秘改善のケアを実施したところ、次第に夜中のコール数も減っていきました。

ケアカルテとビーナースが連携することによって「なぜこの利用者さんはコールが多いのか」を分析でき、多方面のケアの改善につながりました。今までの手書きの記録では、そういったところまで拾い上げていくことはできなかったので、連携の効果を非常に感じましたね。

森さん)
私は特に夜勤時に連携の効果を実感しています。ビーナースと見守り支援システムが連携しており、睡眠や心拍、血圧などの情報がビーナースから反映されるので、訪室して利用者さんが寝ていることを確認する必要がなくなります。夜勤時は1人で20人くらいの利用者さんを見るので不安ですが、こういったICT機器を活用できることで職員の心理的負担は少なくなります。特に見守り支援システムは全床に導入されているので、その効果は非常に大きいです。

 

 

ー 全床にベッドセンサーを導入しているのはすごいですね!

荻田さん)
春緑苑だけではなく、法人全体の入所施設全床で導入しています(一部、障がいサービスを除く)。
特別養護老人ホームなので利用者さんは要介護度が高い方が多く、一見元気に見えても急な体調変化が起こることもありえます。全床に導入したことにより限られた利用者さんだけではなく、すべての利用者さんの状態を把握できるので、何かがあった時にも迅速な対応ができます。
見守り支援システムの情報が反映されたビーナースとケアカルテが連携し、記録を一元管理できることが、私たちの法人にとって大きな強みです。(2022年7月現在で781台 導入中)

 

魅力的な職場づくりが利用者さんへのケアの向上につながる

ー 森さんは入職されて2年目ということですが、就職活動時に介護施設がICT化に力を入れている点を重視されたのですか?

森さん)
はい、まさに私が春緑苑で働きたいと思った決め手のひとつが『ICT化に力を入れている』という点でした。
介護実習の時は全部手書きで記録を書いていて、同じ情報を何度も転記することを負担に感じており、就職するならICT化に力を入れている法人で働きたいと考えていました。

ちょうど私が就職活動をしていたときに愛知県同胞援護会全体でICT化を進めていた時期で、すでに春緑苑にはケアカルテやビーナース、見守り支援システムが導入されていました。私がパソコンやiPadなどの機器が好きだということもあるのですが、とくに操作に抵抗はなかったです。
働きはじめて、ケアカルテやビーナースなどのICT機器を実際に使用していくにつれ、その効果を実感しています。ICT化を積極的に取り組まれている施設は、学生から見たらとても魅力的だと思います。

ICT機器の効果を実感しているという森さん

ICT機器の効果を実感しているという森さん

荻田さん)
介護業界は業務的に負担が多く、つねに人手不足というイメージがありますよね。
私は十数年介護に携わっていますが、ICT化を進める以前は「利用者さんの介護は行いたいけど、記録のための残業や夜勤時の負担などが多く仕事を続けられない」という職員もいました。
せっかく介護を行うために働いてくれていたのに、こういった理由で職員が退職してしまうのは非常にもったいないことです。そこで、ケアカルテやビーナース、見守り支援システムなどを始めとした介護ICT機器を導入することによって業務効率化を図り、職員にとって魅力的でずっと働いてもらえる職場づくりを目指しました。
職員が定着し、負担が少なく働きやすい職場だと思ってもらえれば、結果的に利用者さんへのケアの向上につながります。それが法人全体で介護ICTを積極的に推進している理由です。
これからもケアカルテを中心にさらなるICT化を進め、魅力的な職場を作っていきたいですね!

 

取材を終えて…

法人全体で積極的にICT化を進めておられる愛知県同胞援護会さま。
業務効率化と魅力的な職場づくりによって、現場職員の方たちがいきいきと笑顔で働かれている姿が非常に印象的でした。
とくに森さんが『これまで記録にかけていた時間は、利用者さんをケアする時間に変えられた』と嬉しそうに語っていただいた姿は、我々としても何よりうれしいお言葉でした。

愛知県同胞援護会さまでは、ほかにもさまざまなサービスを展開されています。ぜひまた取材させていただき皆さんにご紹介したいと思っています!
最後までご覧くださり、ありがとうございました!

お話を聞いた施設

社会福祉法人 恩賜財団愛知県同胞援護会 特別養護老人ホーム 春緑苑
サービス 特別養護老人ホーム(個室170室)
住所 〒487-0031  愛知県春日井市廻間町703-1
電話番号 0568-88-5585
サイトURL https://douen.or.jp/
メールアドレス syunryoku-t@douen.or.jp

Coverage, editing:CareConnectJapan Suzuki,Honma,Tanaka

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