ケアコネクトジャパン現地法人 ケアコネクトベトナムよりベトナムの情報を紹介します。
昼寝をするのはベッドや布団の上だけだと思うなかれ
スペイン語で昼休憩を意味するシエスタ。日照時間が長く、早朝から1日がスタートするスペインでは昼食後にしっかりと身体を休ませます。実はこのシエスタ、ベトナムにもあるんです。南国らしい昼休憩をご紹介します。
ベトナムの朝も早く企業は8時始業が一般的。フォーやバインミーなど朝食向けの店や露天商、バイクタクシーなどは朝6時台から営業しています。陽が高くなるにつれて気温もぐんぐん上がり、ジリジリと暑いなかで午前の疲れと昼食で満腹の身体を癒すには、昼寝が一番!
昼寝というと布団やソファなど柔らかいところでひと眠りするイメージがあるかもしれません。
しかし、ベトナムでは道を歩いていると、あちらこちらで寝ている人を目にします。愛車の上で昼寝をするバイクタクシーのドライバーさんたちのバランス感覚はなかなかのもの!路上の木陰や建物のひさしの下にバイクを止めひと眠りです。
露天商などは自前の折りたたみ椅子を木陰に移動させて休むことも。店から離れてしまって平気なの!?と思うところですが、そこはご近所さんやほかの露天商たちとのネットワークがしっかりしているので案外大丈夫。昼寝中にお客さんが来た時には、気づいたご近所さんが「ほら、お客だよ!」と大声で起こしてくれます。
オフィスの昼休みは消灯
ケアコネクトベトナムのオフィスはというと、昼食後はご覧の通りブラインドを下げて消灯します。これはケアコネクトベトナムに限ったことではなく、ベトナムでは民間企業や官庁でも見られる光景なんです。日本から出張などでベトナムの企業へ行かれた方がこの様子に驚いたという話をよく耳にします。
ケアコネクトベトナムのみなさんは15~20分ほど昼寝をする方が多いようです。昼寝の後は、頭もスッキリして午後の仕事もはかどるそうです。30分以上寝てしまうと起きた時にかえって疲れを感じてしまうのだとか。昼休みが終わる5分前くらいに誰かがブラインドを上げると、ほかの人もぱらぱらと起きてきます。
日本でも昼休みに椅子にもたれたり机に突っ伏して寝る人もいたりしますが、ベトナムでは数分の昼寝でも寝心地の良さが大切。フワフワのクッション、ネックピロー、ひざ掛けなどを個人ロッカーに置いておきます。お気に入りのものを使った方がリラックスできるという声もありました。
ベトナムは机にうつ伏せになって寝るだけではありません。レジャーシートやゴザを床に敷いて寝るんです!
床で寝る理由について、あるメンバーは「身体を伸ばして寝た方が疲れが取れるから」と答えてくれました。たしかにヒンヤリとした床は気持ちがいいかもしれませんね。同僚と一緒に床で昼寝をするというところから、同僚間の距離の近さや日本人に比べてパーソナルスペースが狭い国民性が感じられます。
家でのまったりタイムにはハンモック
オフィスでは数分の短い昼寝ですが、家ではだいたい1~2時間ほど。場所は自分の部屋のベッドやリビングのソファですが、日本では少なくてベトナムで一般的なのがハンモック。
部屋の一角にハンモックを置いている家庭も少なくありません。ソファに比べて移動しやすいだけでなく、通気性が良く丸洗いできます。ネット部分は質によって5万ドン~30万ドン(約284~1700円※)、枠は30万ドン~50万ドン(約1700~2840円※)。ネット部分は消耗品で、ネット部分だけを売り歩く行商もいるほどです。
ケアコネクトベトナムのメンバーに聞いたところ、おばあさんの家では手作りのハンモックを庭木にくくりつけて使っていたそうです。庭でハンモックに揺られて昼寝なんて最高ですね。
※2022年5月10日現在 10,000ドン(VND) 約56.81円(JPY)
国道沿いの休憩スポットといえばハンモックカフェ
ベトナム人の生活に馴染みのあるハンモックですが、実はベトナム南部にはハンモックカフェなる癒し系カフェが何十年も前からあります。バイク社会のベトナムでは長距離移動の休憩所として、昔から国道沿いの空き地にハンモックカフェが点在し重宝されてきました。
国道沿いにある昔ながらのカフェの造りはいたって簡素で、木の骨組みに屋根はヤシの葉でできていて、飲み物のメニューもさほど多くなく、サトウキビジュースやコーヒー、清涼飲料水などです。それでも、グッと身体を伸ばしハンモックに揺られながら足休めをするのは疲れが取れそうですね。
ケアコネクトベトナムのメンバーにハンモックカフェの良さを聞いてみると、ハンモックに揺られた時のきしむ音やそよ風に癒されるとのこと。気持ちが良くてあっという間に眠ってしまうそうです。
客の出入りが多い国道沿いのハンモックカフェで眠るのは置き引きが心配になりますが、ハンモックカフェを利用するのは家族と帰省するときや友人とツーリングするときなどが多く、やはり1人で立ち寄るときはさすがに寛ぐだけで眠りはしないそうです。
最近では、おしゃれなハンモックカフェも登場しています。家族や友人それぞれがハンモックに揺られながら他愛もないおしゃべりをするのもハンモックカフェの醍醐味です。
ベトナムの昼寝文化はいかがでしたか?
筆者はベトナムで数年勤めていたことがあり、そこでもやはりお昼はお昼寝タイムでした。昼休みにネットサーフィンする私は、「疲れが取れるし寝ればいいのに!」と同僚から言われることもしばしば。机にうつ伏になったり、固い床に横になってみても、慣れないせいか結局眠れたことは一度もなく、ベトナム人の同僚たちの寝つきの良さに感心したものです。
実際に15分~30分の昼寝は午後の集中力を高め、勉強や仕事の効率を上げるのに効果があるという研究結果も出ているので、床で寝るまではしなくとも、意識的にパソコンやスマホから離れてしばらく目を閉じる時間を作ってみるのも良いかもしれませんね。