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Long-term care Efforts Vol.17

介護の取り組み

応募人数100名超 採用倍率も急増!
福祉系以外の学生からも注目が集まる採用活動

社会福祉法人 佑啓会

「Tasuku Fukushi」という国内最大級の福祉イベントを運営し、自社の採用のみならず福祉業界全体のイメージの底上げにチャレンジする「社会福祉法人佑啓会」。千葉県市原市を拠点に県内と東京都で21ヶ所、知的障がいの福祉事業所を運営し、子どもから高齢者までを対象に幅広い事業を展開しています。福祉系以外の学生からも新卒応募を集める人気企業「佑啓会」の採用活動について、常務理事の里見吉佑さんにお話を伺いました。

社会福祉法人佑啓会 常務理事 里見吉佑(さとみ きちゆう)さん

「やれると思ったことは全部やろう、最後までやりきろう」

―業界最大級規模の単独イベント「Tasuku Fukushi」を始めたきっかけを教えてください。

採用活動に力を入れはじめた頃、合同説明会やインターンシップなどを行い「これなら自分たちでもできる」と思ったことをきっかけに、法人独自でイベントを開催するように採用チームで動きはじめました。
「やれると思ったことは全部やろう、最後までやりきろう」と決めて進めましたが、最初は本当に学生が来てくれるのかとても不安でした。色々なところにアプローチをして、手探りで情報収集、情報発信、運営企画をやっていきました。イベント自体も業者に委託せず、現場職員が分担しながら全てを運営。もちろん社内にはイベント運営のプロなどおらず、パワーポイントや動画なども初めてながら自分たちで形にしていきました。
私は、クオリティを上げよう!と号令をかける役目でしたが、実際に職員は大変だったと思います。「あの時は、なかなかOKをもらえなくて怖かったです…」と今でも言われるくらいです(笑)。よく言えば、文化祭のような勢いで進めました。

100名を超える応募に約30名の新卒採用を達成

―イベントを開催してみて、反響はありましたか?

意外なことに福祉を全く知らない学生さんたちの反応がとても良かったです。
福祉系の学生はもちろん集まってくれたのですが、そのほかの学生たちが「福祉の現場ってこんなに明るいんですね」「こんなに色々なことができるんだ!」「パンの販売まで!?」と驚いてくれたことは嬉しかったです。福祉といえば介護のイメージが強く、我々がやっていることはいわゆる福祉のイメージとは全く違ったようで、面白がってもらえたことが良かったと思います。
 

―採用の成果としてはいかがでしたか?

この取り組みを始めた頃から「採用への結果が出るのは2年後」と社内で話してきました。というのも、近年の採用活動は年々早まっており、大学3年生のインターン生にアプローチしていくことが必要です。パンフレットやパワーポイント、動画などを準備して、ようやく採用広報が形になってきたのが初年度。それから大学3年生へのアプローチで成果がでてきたのが2年目でした。実際に1年目は現状から少し上向きになり、2年目以降から狙い通り大きく成果として現れ始めました。取り組みを始めた頃は50名ほどの応募でしたが、今は100名を超える応募があります。そこから厳選して30名ほど採用をしています。
他の採用競合の皆さんもどんどん採用のレベルが上がってきています。僕らはそれを上回るスピードでやらないと負けちゃうよ、と言いながら皆で頑張っています。
 

―採用単価として、効果はありましたか?

実は採用単価は以前から変わっていません。ですが、パンフレットなど広報物を作って費用をかけた分、来る人拒まず採用というよりは、ある程度の母集団を集めて学生さんを選べるようになってきたので、質がとても上がりました。採用チームが「(自社のハードル上げて)自分たちの首絞めてない?」と不安になるくらいです。昔は「こんな有名な大学の学生さんが来ちゃったよ!」と驚き慌てていたのですが、今ではそれほど動じなくなってきました(笑)

若手職員の起用により、現場職員にも活力がみなぎる

―採用活動に若手の職員を起用していますが、その意図は?

実は当初、採用チームは役員陣だけでしたが、「そもそもインターンって…?」という話から始まったため「最新の採用活動は新人に話を聞いたほうが早い!」と切り替え、若手職員でチームを組みました。やってみて分かったのは、採用チームが若い方が学生も話しやすいし、活気が出て社風がよく伝わるということです。新人を採用担当として外に出すことに抵抗のある企業もあるようですが、うちはそこには自信がありました。良くも悪くも包み隠すことなくハキハキと語ってくれる職員たちばかりなので、学生さんからも好印象で、結果的にこれまで以上に学生が集まるようになりました。
また、他にも良い効果があって、新人や2年目の若手職員が採用活動をやることで、彼ら自身もどんどん自分の会社に詳しくなり、会社の強みをよく知るようになっていったのです。現場のガバナンスも働くようになり、一石二鳥どころか一石三鳥くらい得るものがあったと感じます。
 

―採用活動に関わる若手以外の職員の反応はどうでしたか?

採用活動は何をやっているのか、なかなか現場職員からは見えづらい活動です。
インターンで学生を受け入れたり、採用活動で現場を離れる職員がいることもあるので、全社集会で採用活動の話を伝えました。
若手職員だけでなくベテランの職員も、学生さんが来ると活気付くことがよく分かり、法人全体で応援体制を組んでくれるようになりました。


 

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学生にとってICTは“入っていて当たり前”の選ぶ基準

―採用においてICTを導入しているメリットはありますか?

今の学生は募集の時にパンフレットやHPが整備されていないと、すぐに離れてしまいます。さらに、企業情報としてICTにしっかり対応しているかという点も気にされます。
学生たちは授業の中でGoogleワークスペースを活用していることもあり、イベントではときどき「どのようにタスク管理しているか」「コミュニケーションツールは何を使っているか」といった質問をされるため、ICTの導入が就職先を選ぶ基準のひとつになっていると感じます。ICTを活用していることが、学生さんにとっての安心感にツナがっています。
 

―福祉の持つマイナスイメージを変えるという今後の展望は?
これまで会えた学生さんからは「福祉のイメージが明るくなった」と言われることも多くなってきたと感じます。実際に、半数以上の学生が福祉系以外の大学出身者です。
「友達から(佑啓会は)福祉っぽくないよと聞いてきました」「(社内部活動の)野球がしたいです!」などと話してくれる学生もいるほどで、裾野は広がってきています。ただ、業界のマイナスイメージを変えるまでには未だ至っていません。

福祉業界に興味を持ってくれる学生が増えるほど、採用の母集団も増えていくわけですから、採用活動を加速させていくためにも「業界イメージを変える」という働きかけが今後も必要だと思っています。

お話を聞いた施設

社会福祉法人 佑啓会
サービス 入所支援、グループホーム、日中活動支援、就労支援、相談支援、障害児支援(2022年8月現在)
住所 〒290-0265 千葉県市原市今富1110-1(本部)
電話番号 0436-36-7611
サイトURL https://yukeikai-fg.jp/

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