法人間連携強化と人材難に対応するためのケアカルテ導入
––法人や施設の特徴、モットーなどを教えてください。
欣彰会の法人理念である「地域貢献」「職員の資質の向上」「健全な経営」の3つを柱に、医療、介護の連携を30年以上前から続けています。
近年、地域包括ケアが提唱されていますが、その以前より大宮共立病院グループとして地域の医療、介護の推進に取り組んできました。
––ケアカルテ導入のきっかけを教えてください。
ケアカルテ導入については、法人間連携強化と人材難に対応するための業務効率化を図るため、記録作成を改善する必要があると考えました。4年前から準備を始め、2020年度から導入をスタートさせました。
記録に力を入れているケアカルテ
––ケアカルテを選んだ理由を教えてください。
良質なケアを提供するためには、利用者一人ひとりと向き合い、特徴をしっかりと捉えるために必要な情報のツールとして、基本情報やアセスメント情報に関する考えを重視してきました。
多くの業者様との出会いのなかで、記録に力を入れているケアカルテは当法人のニーズにマッチングしました。仕様書採点方式の1次審査で上位3社に絞られ、プレゼンテーション式の2次審査でもケアカルテは1位を獲得し、必然的に選定委員満場一致で導入を決定しました。
ケアカルテ導入後の業務と、紙媒体の記録からの移行イメージが一番しやすかったとも思います。
電子記録の受け入れに不安があったが・・・
––ケアカルテの導入の際に不安に思ったことや、困ったことなどありますか?
【入所系】
▷ PCやタブレットに馴染みのない職員の方々に、電子記録を受け入れてもらえるか不安でした。また、ネットワークシステムの理解が薄く、記録ができるのかが不安でした。
▷ 手書きと、PCによる打ち込みの書類(事故報告書等)があり、PCが苦手な人は「できないから」と書類を避けている事例がありました。言葉の統一をしているが、新しい職員が入るたびに再度の徹底に時間を要していました。
▷ データの移行や周知をどのようにするか。そもそも、自分たちが理解し、どのようにカスタマイズをするのかに苦労しました。
【通所】
▷ 以前から自前のICTプログラムを導入していたので、PC入力自体は全職員抵抗なく受入れられましたが、プログラムの内容が当然違うので、ケアカルテがスムーズに扱えるか不安ではありました。事前の丁寧な研修やその後のカスタマイズ、手厚いサポートがあったので、今では不安も解消されています。
【訪問介護】
▷ どのように現場に導入していくか。どのように各職員へ周知していくか。年齢が高い職員もいるため、本当にできるのか?など、悩んでいました。
管理も単純化にツナがっている
––ケアカルテを導入して解決したことはありますか? どのような効果を感じましたか?
【入所系】
▷ 記録の時間が短縮されました。そして、全員がPCに関わる必要性があり学ぶ意識がでてきました。言葉が決められていることで、自然と表現の仕方に統一が図れ、事故報告など文章を書く記録でも統一がされるようになりました。表現方法についての検討を積極的に行えるようにもなりました。
▷ 記録が業務中に終わるようになりました。事故報告書についても時間短縮ができました。以前は、短期実績管理を手計算で行っていましたが、自動計算になったことでミスが無くなりました。また、今までは紙での管理保管でしたが、データ管理できることで過去のデータが容易に確認できるようになりました。保管場所も整理できました。
▷ 各フロアの情報が収集しやすいことや、食事や排せつなどピンポイントでの情報を得やすいことなどがあります。あと、情報の入力がしやすいです。課題としては、PC操作に不慣れな職員が多く見られることです。タブレットはスマホ操作で慣れていることもあり、特に大きな問題はなく使用できています。
【通所】
▷ 利用者情報を入力することによって、探したい情報が見つけやすくなりました。
▷ 手書き作業が減り、入力統一ができるようになりました。
▷ フェイスシート、アセスメント、計画書の法人内のデータリンクがあるので、作業効率が上がりました。
【訪問介護】
▷ サービス提供責任者が行う実績業務にかかる時間の短縮ができました。
▷ 記録時間の短縮ができ、訪問件数を増やすことができました。
【居宅介護支援】
▷ 訪問先、外出先でも記録ができるようになりました。
▷ スマホの使用で音声入力ができるようになりました。
▷ グループの実績入力が一括して取り込めるので楽です。
▷ 利用・提供票の画面で加算などの単位数表示が分かりやすいです。
▷ 利用・提供票の画面や支援経過が次ページにならず、スクロールで切替えできます。
▷ ケアプランのコピー機能があるので、プラン作成のスピードが速くなりました。
状況把握が誰にでも簡単に!
––ケアカルテのイチオシ機能を教えてください!
【入所系】
▷ 現場で業務をしながら記録の記入ができる! 使いやすい!
▷ 操作方法を習得すると短時間で入力できる!
▷ 写真管理機能から記録に反映できる! 状況把握が誰にでも簡単に!
▷ 集計がしやすい!
▷ IOTを導入することにより、より利便性の向上が図れる! 様々な機能の追加による業務削減が期待できる!
【通所】
▷ 法人内の利用状況が時系列で確認できる!
【訪問介護】
▷ 法人内の事業所同士での情報の共有(フェイスシート、アセスメントシート等)と取り込み機能!
業務の幅を広げたい!
––今後、ケアカルテに追加してほしい機能はありますか?
【入所系】
▷ ケアプランの項目を入れる箇所の文字の配置を変えられるとうれしいです!(左揃え、中央揃え等をボタン1つで変えたい)
【居宅介護支援】
▷ サービス事業所へ提供票をメールで送付できる機能がほしいです。
▷ 訪問先でのタブレット使用で給付管理など、できる業務の幅が広がるといいです。
▷ 請求のエラー機能を充実させてほしいです。
▷ 加算追加のチェックの簡素化。
▷ データ集計するのに介護予防も対象にできるようになるといいです。
ケアコネクトジャパンに一言!
––最後に、ケアコネクトジャパンに一言お願いします!
【入所系】
▷ 最初のプレゼン時から、ケアコネクトジャパンが一番いいと話をしていたなか導入が決まったことで、色々なことができると希望を抱きました。導入後から大変なこともありましたが、営業や導入スタッフの皆様が分かりやすく教えていただいたことで今につながっています。
▷ カスタマーサポートセンターの方の対応がとてもよく聞きやすいです。初歩的な事や操作に時間がかかってしまう事も嫌な態度を見せず対応してくださり、安心して聞くことができています。同じことを何度も聞くこともありますが、毎回丁寧に教えてくれます。PCに弱い職員が多い中、専門用語をわかりやすく「上の棒に並んでいるところ」とか表現してもらえる。その小さな配慮にとても感謝しています。
▷ まだ不慣れな点もありケアカルテを活かしきれていないと思うので、これからも機能を最大限に活用できるようにアドバイスをお願いします。
【通所】
▷ 2021年度の法改正のなか、サポートで短時間で進捗情報を教えていただき、心強く気持ち的にも救われました。サポートセンターの方にはリモートでケアカルテをご指導いただく等、丁寧なサポートをしていただいて大変感謝しています。今後も、変わらぬスピーディーなサポートをよろしくお願いします。
【訪問介護】
▷ 疑問についてはPC上で大体解決できるのでありがたく思います。ただ、スマホでの入力や確認はもう少し使いやすくなっていくと助かります。色々と丁寧に教えていただきありがとうございます。
【居宅介護支援】
▷ 相談から、提案、導入、そして現在まで、営業からSEすべてのスタッフが親切丁寧に欣彰会と向き合っていただいていることに本当に感謝しています。