ケアコネクトジャパン現地法人 ケアコネクトベトナムよりベトナムの情報を紹介します。
旧暦で祝うベトナムのお正月 ーテトー
旧暦で祝われるベトナムのお正月「テト」は、ベトナム人が年間で一番盛り上がる一大イベント。
中国では春節、韓国ではソルラルと旧暦でお正月を祝うように、ベトナムでも旧正月「テト」を祝います。
街中は金・赤・黄といった縁起が良い色や干支をモチーフにした装飾で彩られます。
新暦の年末年始は一般的に1月1日のみが休業日となり、旧正月は暦の並びによって政府が5~10日間のテト休暇を決定します。2022年は新暦の2月1日が旧正月の元旦にあたり、1月29日~2月6日までの9連休でした。
年間で祝日の少ないベトナムでは、テト休暇が最も長い休暇になります。家族や親族のつながりが濃いベトナムでは、故郷から遠く離れて暮らす人たちにとって年に1度帰省ができる貴重な機会。親戚が勢ぞろいする旧暦の年末は「結婚シーズン」でもあります。
ケアコネクトベトナムに勤めるトゥイさんは、会社のあるホーチミン市から約40kmに位置するドンナイ省出身。新型コロナウイルスの影響で今年のテト休暇は7ヶ月ぶりの帰省となりました。
久しぶりに再会した家族や親族との団欒が何よりもうれしかったそうです。
縁起の良い金・赤・黄の装飾で彩られる街並み
旧暦の12月になると商業施設や飲食店、ホテルはもちろん大通りも縁起がよいとされる金・赤・黄の装飾が施されテトモードに突入します。中国文化の影響を受けた「万事如意」や「安康盛旺」など、健康や繁栄を願う熟語をベトナム語表記で筆書きした装飾もあります。
ベトナムにもお歳暮の文化
ベトナムにもその年お世話になった相手にお歳暮を贈る習慣があります。昨今の日本では控える風潮がある企業間のお歳暮の文化もベトナムではまだ健在です。お歳暮の定番はウィスキー、ワインなどのアルコール類、コーヒーや紅茶、ナッツ、ドライフルーツ、クッキーなど。
これまでは大きさや見栄えが重要視され、カゴの中に底上げをして敢えて中身がはみ出るような包装が主流でしたが、ここ数年はシンプルながらスタイリッシュな箱包装が人気です。取引先からのお歳暮はしばらくオフィスの一角に飾られたのち、テト休暇明けに開封しスタッフが休憩時間にいただきます。
テトではお花や料理も鮮やかに!
鮮やかな鉢植えが並ぶテトの花市場
テトの1週間前になると全国各地で花市場が開催されます。テト用に桃やホアマイ、黄色い菊やオレンジ色のマリーゴールドなどの鉢植えがメインですが、観葉植物や盆栽など年間を通して楽しめる多肉植物も売られています。
ケアコネクトベトナムのオフィスがあるホーチミン市では毎年この時期に中心地の公園や歩行者天国で新春花祭りが開催されテトの風物詩となっています。会場には鮮やかな花々で飾られたオブジェが展示され、記念撮影する家族の姿やアオザイをまといモデル顔負けのポーズをとる姿も目立ちます。
ベトナムにも干支があり、今年は日本と同じく寅年です。そのため花々と一緒に寅をモチーフにしたオブジェも多く見られます。ちなみに日本とベトナムでは十二支に少し違いがあり、ベトナムでは丑が水牛、兎が猫、羊が山羊、亥が豚になります。
日本の門松やしめ縄のように、ベトナムの一般家庭でも北部のハノイなどでは桃の花、南部ではホアマイという梅の花に似た5弁の黄色い花を飾ります。
トゥイさんの実家では南部の定番ホアマイ、菊のほかにユリも買って飾ったそうです。
南部で桃の花を飾っている家があれば、家主は北部出身と想像できます。
テト料理の定番
テトにも日本のお節のように定番な料理があり、なんといってもバインチュンは欠かせません。バインチュンはベトナムの伝統的なちまきで、もち米の中に潰した緑豆と塩や粗びきコショウなどで味付けした豚肉の具材を入れ、ゾンの葉で正方形に包み12時間茹で上げます。旧暦29日頃に親戚で集まり大量のバインチュンを作り、テトの間に少しずつ食べます。
正方形に成形したものをバインチュン、円柱型に成形したものをバインテトと呼びます。バインチュンは元々北部スタイルですが、南部でも食べられることが増えました。日本の東日本は角餅、西日本は丸餅という違いに似ていますね。南部出身のトゥイさんも実家ではバインチュンを食べたそうで、テト料理で一番好きなんだそうです。
ちまきのほかにも、ベトナムハムや茹で鶏、揚げ春巻き、メンマのスープ、豚の煮こごりなどをテトに食べますが、地域や家庭によって料理は少しずつ違います。ケアコネクトベトナムのメンバーも家族で賑やかに食卓を囲んだようで、おいしそうな写真がたくさん集まりました。
ベトナムでは大人にもお年玉!?
日本ではお年玉と言えば大人が子供にあげるものですが、ベトナムでは少し違います。大人が子供にという大前提はありますが、企業ではテトのお年玉として予算が組まれていたり社長や上司のポケットマネーから社員や部下にお年玉をあげる文化があります。大体の企業では仕事納めの頃に社長や上司から手渡しされます。
ケアコネクトベトナムでは1月下旬に忘年会を開催しました。当日は2021年のメンバー・オブ・ザ・イヤーの表彰や賞品付きゲームなど盛りだくさんのプログラムに加え、社長からメンバーへお年玉が渡されました。
トゥイさんにお年玉の使い道を伺ったところ、ボーナスと併せてご家族に渡してテト支度の費用に充ててもらったとのこと。お若いながら家族想いで親孝行ですね!
ホーチミン市では、昨年10月に3ヶ月に及ぶロックダウンが解除されました。
ケアコネクトベトナムでも、全社員の在宅勤務から数名ずつの出社へと移行しました。
年末にはオフライン開催の忘年会でメンバー同士の親睦を深め、さらにテト休暇では家族団欒によってエネルギーをチャージ!
顔をあわせて仕事をする楽しさを感じながら、パワーアップをはかっています。
2022年、ケアコネクトベトナムのさらなる成長が期待されます。
楽しく仕事ができるって、イイですね!!