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”利用者をさりげなく いつも見守る”
介護スタッフと利用者にやさしい見守りセンサー

トーテックアメニティ株式会社

「利用者をいつも見守っていたい。けれどプライバシーも守りたい。」
限られた人員でこれらの願いを両立するには何が必要か、知りたい施設の方も多いのではないでしょうか。今回は、介護スタッフの精神的・身体的負担を減らしながら利用者をさりげなく見守り続けるテクノロジーについて、1971年の創業以来、さまざまなソリューションサービスを提供し続けるトーテックアメニティ株式会社さまにお話を伺います。


 

―『見守りライフ』について教えてください。

見守りライフは、介護施設の利用者がベッドから転落・転倒するリスクの低減をサポートする見守りセンサーです。ベッドの脚に取り付けた荷重センサーが特定の動きを感知すると、ナースコールが鳴るだけでなく、利用者がとっている体勢を色と絵(ピクトグラム)で表示します。コンセプトは「さりげなく、いつも見守る」。使っているベッドの脚に設置するだけなので、利用者に違和感を抱かせることなく見守りができます。

システムのパソコン画面

 

―『見守りライフ』が生まれた背景や目的を教えてください。

見守りライフが生まれた背景にあるのは、介護業界の深刻な人材不足です。今、介護業界では限られた人材で質の高い介護を提供することが求められていますが、それを実現するにはテクノロジーの活用が不可欠となっています。見守りライフは、利用者の転落・転倒を減らすことはもちろん、現場で働く介護スタッフの精神的・身体的負担を減らし、介護人材不足の解消に貢献したい、という想いから生まれました。
開発の中で重視されたのは「利用者の自立の尊重」です。利用者ご本人の動きを制限するような装置ではなく、まわりの環境にアプローチする。これは「さりげなく、いつも見守る」という商品のコンセプトにもなっています。
 

― 市場にはさまざまなタイプの見守りセンサーがありますが、『見守りライフ』の特徴は何でしょうか。

実際に使用している施設の方からは「感知速度が速い」と言っていただけることが多いです。私たちも感知速度は業界トップレベルだと自信を持っていますが、それを可能にしているのが荷重センサーです。センサーのデータはクラウド上に送信され、利用者がどんな動き・体勢だったかを解析します。解析結果はピクトグラムで分かりやすく表示されます。
さらに、荷重センサーでは利用者がベッドで横になった状態でも体重を測ることができます。後ほどくわしくお話ししますが、この機能は見守りライフ最大の特徴と言えるかもしれません。また、オプションになりますが、カメラやバイタル、温湿度を測るセンサーを加えることもできます。
 

― 体重も測ることができる見守りセンサー、とても特徴的で魅力的です。それを可能にしたのが荷重センサーなのですね。荷重センサーによって利用者のどんな動きを感知できますか。

離床だけでなく動き出しや起き上がり、ベッドの端に座っていることを意味する端座位など、離床の先行動作を含むひと通りの動きを感知できます。センサー系を使用するときの不安の1つは「誤報」だと思いますが、見守りライフでは誤報をできる限り減らすため、利用者一人ひとりに合わせてセンサー感度やアラートを鳴らすタイミングをカスタマイズできるようになっています。


 

― 一人ひとりに合わせたカスタマイズも可能なのですね。さまざまな機能を持つ『見守りライフ』ですが、実際に導入している施設からの反応はいかがですか。

ある施設では夜勤スタッフの精神的な負担が減り、離職者がゼロになったそうです。介護スタッフはPCに張り付いていられないくらい忙しいと思いますが、そのような忙しさの中、例えば施設内を移動しながらでも、スマホ1台で全ての利用者の様子を見守ることができる点がありがたいと言っていただけます。また不要な訪室が減り、ドアの開け閉めによる光や音の刺激で目覚めさせてしまうことがなくなったため、利用者の睡眠の質が上がったという嬉しいお言葉もいただきました。
見守りライフの特徴の1つである体重測定機能も活用していただいています。体重測定というのは、実はとても負担の大きい業務です。介護施設では車椅子に乗って測るタイプの体重計が一般的かと思いますが、施設内に体重計が1つしか無いところも多いようです。利用者が100名を超えるような大型の施設だと、体重測定だけで丸1日かかることも珍しくありません。見守りライフの体重測定機能は、利用者がベッドで横になったまま体重を測ることができるので、大幅な時間削減を実現します。ある施設では月1回のみだった体重測定が毎日できるようになり、日々の変化を見守ることが可能になったそうです。また、見守りライフで取得したデータと下肢筋力の相関関係を分析して、プログラム作成やリハビリに活用していただいている老健施設の事例もあるんですよ。


 

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― 導入ではなく活用をゴールに設定する。デジタルテクノロジーの活用に共通するポイントだと感じます。最後に今後の展望をお聞かせください。

やはり介護業界全体の問題として人材不足の解消が急務です。そのためにDXやICTをはじめとするテクノロジーの活用は欠かせませんが、施設の中で機器をあれこれ使うのはスタッフの方々も大変ですよね。ですから今後の展望としては、機器同士の連携を強化していくことでDXやICT活用の推進に貢献していきたいと考えています。
 

〈問合せ先〉
トーテックアメニティ株式会社
〒451-0045 名古屋市西区名駅二丁目27番8号
WEBサイト:https://www.totec-mlife.jp/

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