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Case Study

導入事例

モバイルの利便性が記録量向上をサポート
〜こまめな入力がご家族との情報共有に役立つ〜

社会福祉法人 北条福祉協会 特別養護老人ホーム 高縄荘

ケアカルテ 導入時期 2007年3月
システム構成 パソコン:14台
モバイル:15台

●システム検討における記録方法やシステム化へのこだわり・方針

やはり、「業務の省力化」…いかに簡単に記録ができて、いかに活用できるか?という視点でシステムを検討しており、特に「持ち歩いて記録ができる」ということを重要視していました。
 

●システム導入までの運用体制

システム導入前は、日直のスタッフがカーデックスや日誌に手書きで記録をしており、勤務が終わった後まで記録に時間がかかっていました。
勤務終了後1~2時間はざらであり時間超過が多く、単純計算・施設全体で、[ 2時間×30人=60時間 ]の残業が発生していました。
 

●システム導入検討当時のお困りごとや課題

導入当時の職員平均年齢は45歳ぐらいで、特に看護スタッフは全員が50代以上でした。
以前から施設内ではワープロの教育を行い、「研修報告は全てワープロで作った報告書を提出するように」と徹底していました。
ほぼ全ての職員がキーボード入力できるようになっていたにも関わらず、記録は手書きで行わなければならないという状況でした。


 

●ちょうじゅ(現ケアカルテ)を知ったきっかけ

5年ほど前、大阪での老施協全国大会にて「電子手帳で記録できる」という発表をしていた施設がありました。
この発表を「ウチでも導入できたらなぁ」と思って見ていました。
数年が経った後に、愛媛県内のいくつかの施設にも「電子手帳で記録できるシステム」が導入されているのを知り、「あの時のシステムだ」ということがすぐにわかったため、県内の導入施設にケアコネクトジャパンを紹介していただきました。
 

●導入を決定した理由

他社のシステムもいくつか見たが、携帯端末で記録できるシステムは「ちょうじゅ(現ケアカルテ)」しかありませんでした。
「持ち歩いて記録ができる」ということを重要視していたので、PDAで記録できること、あとは、施設の運用に応じてカスタマイズできることが決定理由です。
 

●導入後の主な利用体制(業務の流れ)や利用するスタッフの評価、導入効果

施設全体で「ちょうじゅ(現ケアカルテ)」で記録する運用が定着しており、職員全員が「ちょうじゅ(現ケアカルテ)」に記録し、「ちょうじゅ(現ケアカルテ)」で作成される申し送り表を使用して申し送りしています。
また、時系列で、いつどこでだれが何をしたか?が表示されるため、施設内だけでなく、ご家族に施設での様子をお示しできるようになった。
利用者ご家族が施設での様子を把握していただけるようになったので安心につながっていると思います。
(また、各部門・職種からは下記のような意見があがっています。)
 

●看護スタッフについて

・導入前は、カーデックスにお熱などを記入していた。
・一日に何度も体温計測をする場合は、状態の変化がわかるように検温表(グラフ)を手書きで作成していた。かぜが流行る時期は、毎日20枚ぐらい検温表を書いていた。
・「ちょうじゅ(現ケアカルテ)」を導入して一番楽になったのは、検温表をつけなくて良くなったこと。
・PDAで入力すれば自動的にグラフができたり記録一覧に展開されるため、かなり楽になった。
・いままでは記録していなかったこと・・・たとえば「薬を飲んだ」という記録。薬を飲まなかったら記録していたが、薬を飲んだら記録していなかった。いまでは簡単に記録できるため、飲んだという記録が残るようになった。
・異常があったことを記録するのが普通だったが、いまでは異常ではなくても行ったことをすべて記録できるようになった。
・行ったことだけでなく、利用者さんの状態や今後どうしたらいいのか?なども工夫して記録するようにしている。
 

●介護スタッフについて

・以前は、カーデックスだったので、だれか1人が使っていたらほかの人が書けなかったが、「ちょうじゅ(現ケアカルテ)」では複数の職員が1人の記録を同じタイミングでできる。
・少なかった人だけ、特変があった人だけしか記録していなかった。
・記録の量が数十倍に増えた。例えば、食事量全員分は記録していなかったが、今は全員分記録している。
・昔は日誌を書くのは1人だけだったが、いまは全員が記録するので当然記録量が増えている。
・同じ記録をいろんな帳票に重複記載していたが、1回で済むようになったのが大きい。
・排泄量もすべて記録するようになった。
・記録にかかる時間は大幅に短縮された。
・まとめ入力が便利。
・記録を検索すればすぐに見れるし、見やすい。
・携帯端末の操作については、慣れるまで時間がかかった職員もいるが、いまでは全員使用できるようになった。
・携帯端末で記録できるので、利用者さんを見守りしながらソファーに座ってお話しながら記録したり、ちょっとした休憩時間に記録したりもしている。
・最近入った介護職員も、基本的な記録(食事量、排泄量、入浴などの記録)は、3日間でできるようになった。


 

ショートステイについて

・ショートステイをはじめて利用した時は家族が不安に思うものだが、具体的な生活の様子などを記録としてお示しできるようになったため、不安が解消されている。
・ご家族が施設のなかでの状況を確認できるため、安心いただけている。
・全てのケース記録を「ちょうじゅ(現ケアカルテ)」から出力し、ご家族にお渡ししている。
 

●栄養士について

・栄養士1人なので、なかなか利用者全員の状態を把握するのが大変だったが、「ちょうじゅ(現ケアカルテ)」導入後、利用者全員の記録が「集まってくる」ので栄養マネジメント・モニタリングの際にとても便利になった。
・いままでは気づかなかったことに気づくようになった。
・食事量や水分量などの全員分の平均値や回数などを集計できるのも便利。
・今後は、利用者さんの表情までも記録できるようにしていきたい。
 

●事務(請求担当者)について

・請求処理がだいぶ楽になった。
・以前のシステムでは、実績データもすべて手入力しなければならなかったが、「ちょうじゅ(現ケアカルテ)」では、日々のスケジュールから取り込んで実績を自動作成するので楽になった。
 

●ちょうじゅ(現ケアカルテ)でご不満な点、改善してほしい点、現在の課題

四国に支店がないので、見てほしいときにすぐに見ていただけないという問題はあります。
サポートセンターに連絡すれば対応していただけますが、できれば四国に支店を作っていただきたいです。
 

●施設運営に関して弊社サービスの活用・検討されていること

現在、「ちょうじゅ(現ケアカルテ)」を導入している3拠点のうち、高縄荘だけは施設内にサーバーを設置して運用しています。
いままでは光回線が通っていなかったため仕方ないのですが、最近、光回線が通ったので高縄荘も他2拠点と同様にデータセンターに接続する形態に移行していき、3拠点で「情報の横移動」ができる環境を構築予定です。


 

●今後に期待すること、導入システム・サポート体制などへのご意見

以前、記録の勉強会を実施していただきました。今後も、記録の勉強会を継続していきたいのでご協力いただきたいと思っています。

お話を聞いた施設

社会福祉法人 北条福祉協会 特別養護老人ホーム 高縄荘
サービス 特別養護老人ホーム、短期入所、居宅介護支援
住所 〒799-2414 愛媛県松山市立岩中村甲345番地
サイトURL http://www.takanawasou.jp/

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