●システム検討における記録方法やシステム化へのこだわり・方針
いつでも、どこでも、誰でも簡単に記録ができる操作性、また、ケアワーカーだけの情報共有に留まらず、医務、給食、リハビリ、施設長、相談員、と職員全員で情報を共有できるシステムを探していました。
また、職員全員で使用することで、ペーパーレスへ繋げていきたいと考えていました。
●システム導入までの運用体制
すべての記録が手書きの状況でした。
日誌やさまざまなチェックシートから個人のケース記録を手書きで書き写していました。
また、職員へのケアの注意事項、カンファレンスの内容も記録とは別に書き写して職員に周知させる等、転記作業を当たりまえのように行っていました。
●システム導入検討当時のお困りごとや課題
個人のケース記録の書き写しがとても大変でした。
ケース記録は1冊しかないので、職員が順番を待ちながら書き写していました。
情報の確認作業も困っていました。ご利用者様が急変した時に、さまざまな記録ノートやチェック表から状況確認に時間がかかったこともありました。
●ちょうじゅ(現ケアカルテ)を知ったきっかけ
大分県の施設へ見学に行った時に記録管理システム「ちょうじゅ(現ケアカルテ)」を知りました。
当時はモバイルを使ったシステムは少なく、現場職員がモバイルを使って記録を入力している様子に強い衝撃を受けたことを覚えています。
●導入を決定した理由
すべての記録を管理でき、記録に特化したシステムであったことが大きな選定理由です。
・分かりやすい記録のカテゴリーに分かれており、手書きで行っているケア記録に近い感覚で記録ができる。
・ペーパーのチェックシート感覚でモバイルを使用できる。
・入力した記録から申し送りや個人ケース記録が自動的に作成できる。
・ケアの記録の中から気になる事柄(キーワード)を集計して、利用者の特徴・リスクを見える化できる。
・運用にあわせてシステムを変更(カスタマイズ)できる。
●導入後の主な利用体制(業務の流れ)
朝・夕の申し送りは、記録をパソコンで確認しながら行っています。
日誌は、印刷して施設長、相談員に提出しています。
個人のケース記録は、3ヶ月に1回印刷して管理しています。
印刷した記録は、ご家族様への説明時に見て頂くケースもあります。
最近では、ひやり・はっと報告書の作成及び集計結果がリスク委員会で大活躍しています。
●利用するスタッフの評価
個人のケース記録の書き写しがなくなり、様々な場面で必要な情報が簡単に確認できるとかなり良い反応がありました。(現在は当時のことを知る職員が少なくなってきたので当たり前になりつつあります)
・他の職員に特に知らせしたい内容は「ちょうじゅ(現ケアカルテ)」から取り出して編集できる。二度書きしなくてよくなった。
・担当職員でなくてもご利用者の状況をドクターに伝える事が出来るようになった。
・2・3日前の担当ご利用者の情報把握が簡単に出来るようになった。 等
●施設全体としての効果
ケース記録の作成に時間を取られることもなく、ケアプラン作成の時間をとることが出来るようになりました。
記録が時系列で表示される為、ひとつひとつのケアを行った時間への意識が高まりました。
認知の方のケアを振返る時に過去のデータを参照しながら、うまく行えたケア、うまくいかなったケアを確認し、職員が良いほうのケアを統一して行えるようになりました。
●ちょうじゅ(現ケアカルテ)でご不満な点、改善してほしい点、現在の課題
ご家族様の面会が多く、面会情報を受付担当がパソコンで入力してはいますが、時間がかかっています。
ご家族様が面会簿に記載するような感覚で直接入力できるような入力ツールがあれば便利です。
モバイルの通信状況が悪い場合があるので、状況改善の為にご指導頂きたいです。
●施設運営に関して弊社サービスの活用・検討されていること
ケアプランに反映させることは当然ですが、ケア記録の内容をリスク管理に活用したいと考えています。
●今後に期待すること、導入システム・サポート体制などへのご意見
福岡支店ができたので、今まで以上に直接相談しやすくなりました。